ドラえもんの連載が始まったのは、1969年。
当時は実用化など想像もつかなかったひみつ道具が、技術の発達で次々に実現してきています!
ただ、理論上絶対に実現不可能な道具もたくさんあります。
・ドラえもんの道具で実現不可能なものは?
・反対に、実現した道具は?
・これから実現できそうな道具は?
・実現できるのか微妙な道具は?
など、まとめました。
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ドラえもんの道具で実現不可能なもの
今後技術が発展するにつれて実現できるものはどんどん増えてくるでしょうが、一方で、どうしても実現不可なものもあります。
たとえば、以下のような趣旨の道具は、地球が存続する限り無理だと断言できるのではないでしょうか。
●時空や空間を行き来したり変形させる道具
⇒タイムマシン、どこでもドア、もしもボックス、通りぬけフープ、未来を見られる未来テレビ など。
●人の心理を操作する道具
⇒さすと隣の人を好きになるあいあいパラソル、身体にかけるとモテモテになるモテモテール、もっていると何でも許される悪魔のパスポート など。
●物理の法則を無視した道具
⇒ものの大きさを変えるスモールライト、重力の向きを変えるリフトストックや重力ペンキ 、水を切れる水切りのこぎり、雲を固めて乗ることができる雲かためガス など。
●人道的・倫理的に実現すべきでない道具
⇒人間製造機。人間を作り出す機械で、遺伝子研究が進めば実現できてしまうかもしれないが、人間のコピーは最大のタブーである。
また、 ヘソリンスタンド(ヘソリンガス)という道具も。注入すると痛みを感じなくなるという道具。これも技術的には可能でも倫理に反する。
●人の願望が実現化する道具
⇒しあわせトランプ、迷信を口にすると迷信が本当になるしつけキャンディー など。
●人の運・不運を操作する道具
⇒悪い事の後に蹴られると運がよくなり、反対もあるサイオー馬 など
●あるものを飲食すると事象が変化する道具
⇒ 桃太郎印のきびだんご、 食べると宇宙空間で自由に動けるようになる内用宇宙服 など。
S・F(すこし ふしぎ)のコンセプトで描かれたドラえもん。
実現しそうもない・途方もないアイデアいっぱいだから、夢があって面白いのです。
過去出てきた道具には、「夢がある」というファンシーさからは程遠い、恐ろしい道具もあります・・・
たとえば、押すと人間が初めからいなかったことになってしまう「独裁スイッチ」など。汗
ドラえもんの道具で実現したもの!
既に実現しているもの・現実して既にひみつ道具を超えたものを、ひらがな順にあげていきます。
あっちこっちテレビ・衛星スパイカメラ
「あっちこっちテレビ」は、カメラロケットを飛ばせば、モニターであちこちの映像を見ることができる。探し物をするときに便利。 「衛星スパイカメラ」は、いろんな場所の情報を一度に観ることができる。
⇒人工衛星。
アニメーカー
どんなストーリーの作品を作りたいか指示すると、かんたんにアニメーションを製作してくれる機械。
⇒ムービーメーカーやGIFメーカーなど、アプリで簡単に実現できる。
糸なし糸電話
お互いに持っていれば、糸なしで通話できる。
⇒携帯電話、スマートフォン
インスタントテレビ局
自宅のテレビを即席のテレビ局にできるテレビ塔。
⇒ワンセグチューナー。パソコンやスマートフォンやタブレットがテレビになります。
インスタントチョコメーカー
かんたんに、おいしいチョコレートを作る機械。作りたいデザインのモノを入れると、その形そっくりのチョコレートができあがる。
⇒3Dプリンターで実現可能。食品系の3Dプリンターは、本当に開発が進んでいるそうです。
インスタント旅行カメラ・ イージー特撮カメラ ・ 割り込みビデオ・ めんくいカメラ
「インスタント旅行カメラ」は、背景と人物を合成して、旅行先で撮影したような写真を撮れるカメラ。
⇒Photoshopなどの画像編集ソフト・動画編集ソフトで思いのままに編集可能。
うそつきかがみ
うその姿を映し、うそばかりつくかがみ。 現実は違うのに、ものすごくイケメンに写ったりする。
⇒顔を”盛れる”アプリ「SNOW」。
エアコンスーツ
これを着ると、常にかいてきな温度に自動調整してくれる。
⇒「空調服」として実用化されています。
音消しマイク
歌っている本人には聞こえるが、まわりの人には歌声が聞こえなくなるマイク。
⇒消音スピーカー(ノイズキャンセラー)という技術で実用化されています。
折りたたみハウス
持ち運びにべんりな、折りたたみ式の家。広げると、1軒の家ができあがる。紙でできているが、鉄筋ビルよりも丈夫!
⇒ 家1軒はさすがに無理だけど、My space という子供向けの折り畳み式プレイハウスが販売されています。
海水のもと
⇒実際に、「海水の素」になる粉末が販売されています。
かべかけテレビ
名称そのまま。
⇒現代の有機ELテレビ。壁掛けタイプのものは、今や薄さ3ミリ!
カラオケキング
10万曲が入った採点機能付きカラオケ。お世辞レベルに合わせると、ジャイアンでも100点満点が取れる。
⇒カラオケは、今や10万曲どころか最新の曲が常にアップデートされている。音程補正も普通にできます。
ききがきタイプライター
音声を文字化してくれるタイプライター。
⇒音声認識機能としてスマホなどに搭載されています。
着たまま洗濯できるスプレー
服を、着た状態のままできれいにできるスプレー。
⇒「ファブリーズ」や「シュッと泡スプレー」など。
空気砲
空気のかたまりを発射する道具で、かなりのパワーがある。手にはめて使う。
⇒「エアズーカ」という商品名で実用化されています。
声のキャンデー・声額
「声のキャンデー」は、ジャイアンの耳障りな声も美声に変えてしまう魔法のキャンディ。「声額」は、これを顔にはめて歌を歌うと、どんな下手な歌でも、美しく聴こえる。
⇒何かを食べると声の質が変わるというものはまだありませんが、「ボイスチェンジャー」というアプリを使えば、声の質を変えられます。
コンク・フード
円錐形の容器に入った携行食。容器の上部に備えつけられたストローから吸って食べる。
⇒パウチ式非常食や、スパウト付きパウチに入った食品など。今やごく当たり前の形態ですね。
自動かなづち
⇒「電動ハンマー 」として販売されている。
自動掃除機
スイッチひとつですみずみまでお掃除してくれる機械。
⇒お掃除ロボット・ルンバ。
太陽電池
太陽光をエネルギーとして貯められる電池。
⇒ソーラーパネルで実現。
デンデンハウス
爆弾でもこわれないほど頑丈にできており、この中に入ってしまえば、外で何があっても大丈夫。中での生活は快適。
⇒「スネイル・シェル・システム」という【転がせる家】 が開発されています。
動物語ヘッドフォン
耳に着けると、動物の言葉がわかるようになる。
⇒すべての動物に対してではないが、犬の鳴き声を6つの感情に解析して音声化する「バウリンガルボイス」が販売されています。
とうめいマント
このマントを被ると、身体が透明になって誰からも見えなくなる。
⇒「再帰性反射材 」という、周囲の映像を反射する素材が開発されています。
どこでも地図
世界中のどこでも載っている地図帳。
⇒スマートフォン・タブレット・カーナビなどの地図。
トレーサーバッジ
位置情報を把握する機器。
⇒GPS機能の搭載されたタブレットやスマホなど。
なんでもカッター
⇒木材から金属まで刃を変えずに切断できる「デュアルソーダブルカッター」として実用化しています。
ほんやくコンニャク
言葉の通じない相手にこれを食べさせると、相手と会話できるようになるコンニャク。
⇒こちらは「食べて能力が身につく」を実現することはできないが、話した言葉を外国語に翻訳してくれるポケトークや、スマホのアプリの翻訳機能などで実用化されています。
真水ストロー
これを通して海水を飲むと、きれいな真水になって口に入る。
⇒「ライフストロー」という、泥水も99.9999%浄化できるという商品が実際に販売されています。
もちせいぞうマシン
餅を自動で作ってくれる機械。
⇒餅製造機。ホームベーカリーにこの機能が備わっているものもあります。
なお、本誌での連載当初、ドラえもんは、どら焼きではなく餅が好きだったという設定があったそうです。
夜間ふとんの中からおしっこできるホース
名前のままの機能。笑
⇒ピップから「コ・ボレーヌ」という商品が出ています。
ようろうおつまみ
水をお酒に変えるおつまみ。
⇒ お酒の風味とアルコールを残したまま水分を抜いて粉末にする技術が佐藤食品工業によって開発されている。
立体効果音8チャンネル(花見のにぎわい)
臨場感あふれる音がし、まわりで本当にお花見をしているような雰囲気になる。
⇒「5.1chサラウンドシステム」として実用化している。
XYZ線カメラ
被写体の中身を映すカメラ。
⇒後方散乱X線検査装置(Backscatter X-ray)という技術で実用化されています。
似たような機能の道具など、まだまだあるのですが、挙げきれないのでこんなところで。
今では万人に普及していて特別驚きのないものから、「こんなものも?!」と驚くものもありますね。
「とうめいマント」が既に開発されているのは驚きました!
テレビアニメのドラえもんは、2005年から絵や内容・声優さんなどを一新しリニューアルされましたが、紹介されているひみつ道具一覧(こちら)を見ると、
昔のテレビシリーズや本誌掲載時にはあった道具も、
今や当たり前に日常生活で使われているものなどは
「改めて道具として用意しても意味のないもの」として、道具一覧から除外されていると思われるものもありますね。
たとえば、昔は道具としてあった以下のものですね。
「どこでも地図」
→スマートフォン・カーナビなどの地図で代用可
「太陽電池」
→ソーラーパネルがあります。
「ききがきタイプライター 」
→音声を文字に起こす機械ですが、スマートフォンなどの「音声認識機能」で代用可
ドラえもんのひみつ道具は全部で2000以上はあると言われていますので、全部掲載できないことから割愛されたのかもしれませんが
今後も時代に合わせて、ドラえもんのひみつ道具は精査選別されて登場しなくなるものも出てきそうですね。
ドラえもんの道具で実現できそうなもの!
今は実現していないけど、もうすこしで実現しそうなものをピックアップしてみました。
ユメコーダー・ユメスクリーン・ユメテレビ
「ユメコーダー」は、マイクを向けた人の夢が、映像として再生できるというもの。マイクが映写機になって壁に映像を投射する仕組み。「ユメスクリーン」は、けむりのスクリーンに夢がプロジェクターから映しだされるというもの。「ユメテレビ」は、人が眠っている時の夢をテレビに映しだすというもの。
アメリカのカリフォルニア大学やエール大学で、「人間の脳内イメージを映像化する」技術が研究されています。
「研究者が、被験者に動画を見せ、その時に脳の血流を読み取り、脳内イメージを映像化する」という実験が行われ、なんと成功しています。
こちらが、その動画です。
この映像が記録されたのは2011年のことなので、今はもっと開発が進んでいることでしょう。
映し出された映像は、まだクリアなものではありませんが、「人の思考を映像化する」という、昔は考えられなかった革新的なことが既に実現されているので、遠くない未来に実用化するのではないでしょうか。
正直太郎
この人形を手にすると、思っていることを包みかくさずしゃべってくれる。
思考を音声に変換する「脳内埋め込み型機器」がアメリカのカリフォルニア大学で開発中であるとのことです。
2019年4月の時点では、まだ初期の段階であるとのことですが、この技術が実現すれば、外傷や脳挫傷で言葉を話せない患者の思考をリアルタイムで音声に変換できるようになると期待されています。
思考の映像化もそうですが、この思考の音声化も、実現すれば発話できない人々の会話の手段になるなど非常に革新的ですが、一方で
人間はもはや考えているだけで言葉すら発さなくてもよくなってしまう時代になってしまうのか・・と少し怖い気もします。
ドラえもんの道具で実現・・・・できるのか?微妙な道具
タケコプター
ドラえもんのひみつ道具の中で最も登場頻度の高い、移動用の道具。
実現したらものすごく革新的なのですが
実用化するにあたって、タケコプターには重大な欠陥があるようです。
タケコプターの原理はヘリコプターと同じですが
この両者の一番の違いは、「プロペラの大きさ」。
タケコプターはプロペラが直径20センチほどしかなく、頭の大きさに比べても小さく
科学的に見ると、「プロペラが起こした風が、自分の頭を直撃する」という現象に見舞われるそうです。
ドラえもんの頭の直径にいたっては129.3センチもあるため、巻き起こった風はすべて頭を直撃し、頭部を下方に押し付ける形に。
その一方で、タケコプター自体は上昇しようとするため、「上に上がろうとする力」と「下に押し付けられる力」によって頭部は上下に引っ張られ
下手したら、ドラえもんの頭頂部はバリっと剥がれ、破損の可能性もあり
人間にいたっては、頭皮ごと剥がれるという恐ろしい事態が。汗
この「1点集中の上下引っ張り」を避けるために、タケコプターを複数つければいいのでは?などという話もあったり
プロペラを大きくすればいいのではないか?という話もありますが
いずれにしても、タケコプターとの接地面が保たないでしょう。
開発がすすんでいるとすると、この大問題をどう解決するのか、ものすごく興味があります。
ただ、動力源は電気になると思いますが、電池切れを起こした時に急落下の危険性があり、パラシュートも搭載したモデルにしないと、仮に事故が発生した場合には、重大な問題になりかねません。
この観点からも、仮に実用化できたとしても、一般への普及というのは、夢のまた夢かもしれません。
どらえもんのひみつ道具の魅力を堪能できる映画!
2013年3月に、ドラえもんのひみつ道具の魅力をいっぱいに詰め込んだ映画『ドラえもん のび太のひみつ道具博物館』が公開されていますね。
動画配信サービスなら、今はアマゾン・プライムでのみ視聴できます(2020/4/20 時点)。
アマゾン・プライムは月額500円で、無料トライアル30日間がついています。
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まとめ
ドラえもんのひみつ道具で、実現したもの
これから実現できそうな道具
実現不可能な道具
についてまとめました。
こんな革新的なアイデアを、50年以上も前に既に思いついていた藤子・F・不二雄先生。
偉大という言葉では言い表せません。
時代が、やっと先生に追い付いてきた。